
ご挨拶

- 第35回教育研究大会・教員研修会大会長
- 金城大学医療健康学部
- 木林 勉
謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
2022年10月29日(土)・30日(日)に、金城大学キャンパスにて、第35回教育研究大会を開催させていただきます。
テーマは『ニューノーマルにおけるリハビリテーション教育の探求』とし、多くの療法士養成校の諸先生方に参加いただける学術大会を目指し鋭意準備を進めているところです。
ニューノーマルとは「新しい常態」を意味し、社会に大きな変化が起こり、以前とは状況が異なり新たな常識が定着することを指します。教育分野のニューノーマルでは「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」において、予測不可能な時代を生きる人材像と教育の目指すべき姿として、「供給者目線」から「学修者目線」への転換が掲げられています。この学修者本位の教育の実現は、先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態である現時点においても「ポストコロナ期における新たな学びの在り方について(第十二次提言)」の中で強く求められています。それには教育の質保証と学修成果の可視化が必要不可欠になり、経験や属人化による判断、徒弟制度ではなくデータ駆動型教育へと強力に舵を切らなければなりません。2018年に「理学療法士作業療法士養成施設指定規則」の改正が公布され、3年が経ちその振り返りの実施時期に差し掛かっています。診療参加型実習の導入をはじめ、この大きな変換はきちんと検証されるべきでしょう。
一方、新型コロナウィルス感染症拡大においてニューノーマルの直接的な表現に符号しているICT・AI技術の教育への導入も課題です。教育のデジタル化により、学修ログを集め学生の学修内容や理解度をデータとして可視化し教育効果を評価することや、それらのデータに基づき教育改革を行うことも必要です。多職種連携の「かたち」も日常的にオンラインが導入されることから、きめ細かなコミュニケーションスキル、機動性や柔軟性を含めたモチベーションマネジメントなど磨かれなければなりません。
参加される皆様に充実した2日間をお過ごしいただくために北陸3県の養成校の教員が一丸となって企画、運営をし、活気ある大会、研修会となるよう取り組んでまいります。北陸3県の養成校の教員一同、より教育について深く考え充実した時間を過ごせるよう皆様のご参加をお待ちしております。 謹白